新潟、そして全国を舞台に

株式会社カンコー

昭和35年に長岡市で越後観光株式会社として創業し、現在は広告、タクシー、観光という3部門の事業を展開している株式会社カンコー。地元の学校の修学旅行や遠征のサポートをはじめ、長岡花火の際のサイン看板を手掛けるなど、地元に密着している存在だが、実はその活躍エリアは全国規模。独自の強みで販路を広げている。

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  • JA関連施設の看板も多く手掛ける

地域で親しまれているカンコーの名前を大切に

創業から60有余年、平成12年からは「カンコー」の社名で歩んでいる同社。現在は伊藤正直社長が16代目の代表として会社を率いている。
カンコーが手掛ける事業は広告、タクシー、観光の3部門。売り上げの主力となっている広告部は、サイン(看板)事業部、インテリア事業部、イベント事業部がある。サインについてはスーパーマーケットや、ホームセンターなどが顧客で、県内各地の合併したJAの新しい看板もカンコーが担当している。全国展開しているホームセンターが新たに出店する際には、その土地まで出向いて看板を設置するため、スタッフはいつも全国を飛び回っているそうだ。そのシェアは高く、おそらく、新潟に住んでいる人で、カンコーが設置した看板を目にしたことがない人はいないだろうと言えるくらいだ。

  • かつて主流だったネオンサインは、管を曲げる作業も工場で
    やっていたそうだ。現在はネオンそっくりのLEDが登場。
    これも見本を会社に掲げて、お客様に見てもらっている

  • 社内にある「KANKO」の装飾にも、色が徐々に変わるしかけが

  • インテリア事業部では店舗の内装などを担当

  • カンコータクシーは、女性ドライバー3名を含め
    迅速・丁寧をモットーに運行している

同社の強みは設計から構造計算まで、全てを社内で出来る点。さらに、お客様の元でトラブルが起きないように配慮も欠かさない。社内には応接室から見えるように、壁に最新のサインや壁紙などが設置されており、これは新商品の紹介の意味もありつつ、自分たちで試すことで、不具合の可能性などを事前に知ることも目的にしているのだそうだ。
インテリア事業部は百貨店やアウトレットモールなどに入っているアパレルを中心に、売り場の内装の提案や施工を担当。こちらも関東圏を中心に、県外の仕事が8割を占めている。
一方、イベント事業部は広告代理店業務のほか、イベントの企画・運営なども行っていて、長岡まつり開催時の各種看板も、カンコーの仕事だ。

代表取締役社長

伊藤(いとう) 正直(まさなお)さん

広告部外観(長岡市新産)
特殊なフィルムを使った看板は、夜になると色が変わる

人々の足となっているタクシー部、長岡エリアの学校の修学旅行やバス遠征などを支える観光事業の仕事も、地元とのつながりが深い。伊藤社長は「私は新潟支店に長く勤めていたのですが、長岡本社に来てみたら、地域の皆さんは“ああ、カンコーさんですね”とおっしゃってくださる。当社の営業担当をはじめ、社員には“これだけ親しまれているのだから、カンコーという名前を大切にして行動しよう”という話はよくしています」と話す。

お客様の利益が上がるお手伝いを

同社が理念としているのは「和を以って貴しと為す」の言葉。伊藤社長は「社員みんな仲良くしていきましょう、ということですね。“以和為貴”と書かれた田中角栄元総理の書の額が本社の打ち合わせ室にずっと掲げられているのですが、代々受け継がれてきた言葉として、改めて皆に伝えたいと思っています」と話す。
その言葉も受けるかたちで、今年からより良い職場環境づくりの活動にも着手。女性が働きやすい職場を目指し、女性委員会を設置して、意見を吸い上げ、改善していく取り組みを始めている。社員にとっては子育てだけでなく、今後は親の介護も仕事に関わってくることが予想されるため、そうしたことも含めて委員会の立ち上げに期待が寄せられている。

  • 田中角栄元総理揮ごうの書「以和為貴」

会社を訪れると、あちこちに花が美しく生けられていることに気づく。それらは全て伊藤社長が用意したもの。花器には鎚起銅器や安田瓦が使われていたり、来客用の茶托が村上堆朱だったりと、さりげなく新潟の工芸品も目に触れるようになっている。「当社には県外のお客様も多くいらっしゃるので、新潟という地域の良さも、少しですが感じていただければと思っています」。
これからの会社の歩みについては、「看板も、インテリアもそうですが、カンコーが仕事をさせていただいたお客様の利益が上がってほしい、と思っています。売り上げが伸びれば、当社のリピーターになっていただけるはずですし、効果を確認して我々も安心して次の提案をしていくことができます。今年の方針が“気づいたらすぐ行動する”なので、アクションを起こすことを大事に、皆で頑張っていきたいと思います」と話す伊藤社長。長岡、新潟という地元とのつながりを大切にしながら、全国を舞台に躍動するカンコーの更なる活躍に期待だ。

  • 新潟の工芸品や、季節の花々が目を楽しませてくれる

  • 打合せテーブルをフロアの中央に配置し、“気づいたらすぐ”打ち合わせができるようにしている

お問い合わせ

株式会社カンコー

〒940-2108
長岡市千秋2-2788-1
TEL:0258-27-3771 
FAX:0258-27-3775

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