華やぐ香りと甘みのご褒美フルーツ

『メロン』

手塩にかけたひと玉を

芳醇な香りと、口いっぱいに広がる爽やかな甘みに、誰もが魅了されるメロン。新潟県内では新潟市周辺、そして小千谷市が主要産地だ。小千谷市では昭和42年ごろからプリンスメロンの栽培が始まり、その歴史は半世紀以上。田植えの前に苗を植え、田植えを終えた頃に芽かき作業が始まるなど、米づくりとの両立にちょうどいい作物だったことが広まった要因だ。黒ボク土の栄養豊かな土壌と、長年培われてきた栽培技術で育った小千谷産メロンが、そのおいしさで今年も多くの人を笑顔にする。

  • 「マリアージュ」、「ボクの夏」を栽培している生産者の圃場。
    トンネル栽培で育てられ、収穫間際になると日除けをして、肌が焼けるのを防ぐ

小千谷メロンの出荷期間はわずか1カ月弱

あまたあるフルーツのなかでも、贈答品としての人気も高いメロンは特別感のある存在だ。完熟の甘くてジューシーなそのおいしさは、食べる人を満ち足りた気持ちにしてくれる。
新潟県内の産地のひとつ、小千谷市では現在、20人の生産者がメロン栽培を手掛けている。育てているのは出荷順に、ユウカ、タカミ、マリアージュ、そしてお盆用のブランドメロン「ボクの夏」の4種類。マリアージュが赤肉、そのほかの3つが青肉のメロンだ。7月中旬から各品種がリレー式に市場に出回るが、出荷期間はトータルでわずか1カ月弱。店頭で見かけるようになったら、すぐに味わうのがおすすめだ。

  • 主な出荷先は県内の市場で、県内のスーパー、量販店で購入できる

昭和42年ごろ、市内でプリンスメロンの栽培が始まり、その10年後、新品種の「ふかみどり」が出ると、栽培面積が広がっていった。平成3年に生産者による小千谷園芸組合が発足し、産地化が進んでいった。

  • 収穫は早朝から。午前中のうちに箱詰めをして昼過ぎに出荷場へ運ぶ

同組合の組合長を務めている川上智広さんは稲作中心の農家で、園芸品目としてメロンとニンジンを生産。メロンはタカミとマリアージュの2品種を手掛けている。メロン栽培を始めたのは父の代から。「田んぼをやりながら育てられる園芸ものとしては、スイカとメロンがちょうどいいんです。父もそれでメロンを始めたんだと思います」。
苗を畑に定植するのが4月の終わりごろ。その後、田植えを終えると、ツルが伸びてくる時期で、芽かき作業に入る。収穫できるまでには3カ月弱といったところだ。

  • 収穫してきたメロンは、ブラシが付いた機械にかけて、表面の産毛を取る

  • 重さを計ってサイズごとに分け、ひとつずつネットをかぶせる

メロンは1つの苗からツルを2本伸ばし、1本につき2玉実らせる。そこに導いていくために、いらない枝を落としていく作業が必要になるが、これをこまめにやらないと生育の良し悪しに関わってくるのだそうだ。「どんどん伸びていくので、3、4日置きには芽かきをしなければいけません。日が経ってまとめて落としたりすると、苗が弱ってしまいますね。あとは、病気も罹ってしまうとすぐに広がるので、ツルが弱っていないか、こまめに様子を見るようにしています」。そもそも光合成をしないと糖分ものってこないので、葉が弱ってしまうと挽回しにくい作物でもあるという。「手間がかかっているぶん、いいものができて出荷まで行くとうれしいし、達成感がありますね」。

ベテランから若手へ技術と経験を受け継いで

JA魚沼としても、小千谷のメロンは主力産品のひとつで、販売にも力を入れている。「小千谷ではスイカ、メロン、カリフラワー、ニンジンが主力品目で、なかでもメロンは規模も栽培技術も、県内でトップクラスだと思います。生産者の皆さんも自負して作っていらっしゃるので、私たちも自信を持って販売させていただいています」と小千谷基幹営農センターの風間大貴さんは話す。
川上さんも先輩たちの栽培技術にいつも感心させられるという。「ベテランの皆さんは見回りに手を抜かない。経験から、こういう天気のときはこの病気が出るからと、先を読んで管理をしたり、防除をしたりしています。部会ではそういう知恵を教えてもらい、栽培に活かしています」。
大切に育てられたメロンは、目合わせ会で実際に割り、糖度を測定して出来を確認する。栽培のひとつのハイライトであり「自信があるものを持ってきていても毎回緊張しますね。その点、ベテランの皆さんは落ち着いていますよ」と川上さんは笑う。

  • 出荷場では全ての箱を開けて、検査員が状態をチェック

一方、生産者の高齢化は課題で、若手の参入もあるものの、生産者数は微減しているのが現状だ。「JAとしても生産量を増やしたいですが、技術も必要な品目。全国的な傾向として、若手農家は水稲に集まっていて、園芸は抑え気味になっている状況です。逆に言うとチャンスがある品目でもあります」。
子どもの頃、川上さんの祖母はカットしたメロンをブランデーに漬けて凍らせて、シャーベットのようにして食べていたそう。風間さんも年上の皆さんが、半分に切ったメロンにブランデーを注いで食べる姿を見たことがあるそうだ。「でも、おいしいメロンはそのまま食べていただければ」とおふたり。「糖度の高いものを自信を持って出荷しているので、ぜひ小千谷のメロンを味わってください」。

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JA魚沼
小千谷基幹営農センター

風間(かざま) 大貴(だいき)さん

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小千谷園芸組合
組合長

川上(かわかみ) 智広(ともひろ)さん

お問い合わせ

JA魚沼 小千谷基幹営農センター

〒947-0031
小千谷市土川1丁目12-25
TEL:0258-83-3425 
FAX:0258-83-3592

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